たくき よしみつ の たくき よしみつ(鐸木能光)のデジカメ・ガバサク談義 ガバサク

5万円以下で買えるお勧めのコンパクトカメラ4機種

他のページではかなり長い解説を書いているので、ここではザックリとお勧めのコンパクトカメラを4機種、ピックアップして紹介しています。

幅100mm、厚み35mm以下、重さ250g以下で選ぶ

Canon G9X MarkⅡ


98.0×57.9×31.3mm 206
 というコンパクトさは、1型センサー搭載のカメラとしては最小です。お洒落だし、持ち歩くのに邪魔にならないのが最大の魅力。
使いこなしにコツが必要ですが、スナップ写真的にサクサク撮っている分には失敗もなく、きれいな写真が撮れます。
欠点は、1型センサーを小型のボディに搭載したため、広角端が28mmとやや不満足なこと、望遠も効かないため、デジタルズームやデジタルテレコン機能を使うことになりますが、デジタルテレコンは理解するまでが一苦労だし、操作も面倒。
Amazonでは新品が5万円弱、中古が3万円台くらい(2020年10月時点)。
Canon G9X MarkⅡ をAmazonで購入で捜してみる

⇒SONY HX-90V、RX100Ⅲ、Olympus XZ-10、Stylus1の4台を比較

SONY HX-90V


102.0 x 58.1 x 35.5mm 245g
 この大きさに光学24-720mm相当の超望遠ズームレンズを搭載したというモデル。野鳥などを撮るとその威力に感動しますが、普通の使い方ではレンズの暗さやセンサーの小ささが影響して、「まあまあ」程度の絵にしかなりません。最短撮影距離が長いので、望遠マクロ的な撮影も苦手で、昆虫や花などをマクロ的に撮ることが多い人にはお勧めしません。小さいのにファインダーがあり、DMF(AFとMFを併用してピント合わせする機能)などもありますが、使いこなしにはかなりの経験とコツが必要です。しかし、いざというときのズームの威力、特に超望遠での動画性能のよさは、他のモデルでは真似できない特別な存在といえます。2020年10月現在、私の日常&お散歩カメラになっています。
そろそろ新品が入手しづらくなりましたが、程度のよい中古がAmazonで2万円台からかなりの数出ています。
肉眼ではコサギかなと思うほど小さな点にしか見えなかったが、望遠で動画を撮ったらダイサギだった↑ ここまで超望遠だとさすがに手持ちでは揺れてしまうが、こういうのはG9XやRX100Ⅲではまったく無理。HX-90Vの独壇場。


SONY HX-90V をAmazonで購入で捜してみる
⇒SONY HX-90Vというカメラ
⇒続・HX-90Vをお散歩カメラにする

人物や静物をきれいに撮りたい人向き

SONY RX100Ⅲ

101.6 × 58.1 ×41mm 290g
 RX100シリーズの中では2014年5月発売で、すでに古いほうになってしまいましたが、この後のIVが新品で8万円台、中古でも5万円台からと高額なので、RX100シリーズの中で5万円以下を捜すとなるとこのⅢあたりになるでしょうか。
気軽にポケットに入れて使うには重いし、そのわりには飛び抜けた画質を誇るわけでもない、評判の割りには「つまらないカメラ」という印象もあります。ただし、静物や人物を撮るときはきれいに処理してくれますし、連写やファイルの書き込み速度も速いし、液晶モニターも角度可変なので使いやすいカメラです。
今も新品は5万円台(2020年10月時点)で、「試しに買ってみるか」と手を出すには高い。中古は3万円台から。
SONY RX100Ⅲ をAmazonで購入で捜してみる

⇒SONY RX100Ⅲで東博を撮る

⇒SONY HX-90V、RX100Ⅲ、Olympus XZ-10、Stylus1の4台を比較

大きいけれど、高い性能バランスを誇る万能機

オリンパス Stylus1

116.2 × 87 × 56.5mm 402g
 このモデルは前出3機種に比べると大きく重いので、「ポケットサイズ」とは言い難いのですが、とにかく性能のバランスが素晴らしいので取り上げています。
センサーサイズと画素数(1/1.7型、1200万画素)のバランスのよさ、28-300mm相当でありながら全域F2.8という明るいレンズ、AFの合いやすさや電子ファインダーの視認性のよさ、全体的な操作性のよさ……すべてにおいて、前記3モデルとは段違いの性能です。
2014年11月発売で、製造終了してからもかなり経ちますが、オリンパスがコンパクト機から撤退し、1/1.7型1200万画素センサーというものも製造されなくなっている今となっては、デジカメ史上に残る名機といえます。これ以上の性能を求めるなら、レンズ交換式のAPS-Cサイズ以上のセンサーを持つカメラしかないでしょう。コンパクト機と呼べるギリギリのサイズをのみ込めるなら、間違いなく一推しのカメラです。また、本気撮りでのレンズ交換式カメラのサブ機としても十分使えます。
後継機種のStylus1Sも同じ性能です。新品を探すのは難しいですが、中古は3万円台から入手可能です。
Olympus Stylus1 をAmazonで購入で捜してみる

⇒Stylus1とHX-90Vの望遠性能比較

「普通の写真」ならスマホで十分、という時代になった今、コンパクトカメラをわざわざ買う、使うには、それなりの理由が必要でしょう。ここにあげた4機種にはその「理由」が備わっていると思います。

HX-90V 24mm相当 F3.5、1/640秒、ISO:80 IrfanViewで補整



XZ-10 26mm相当 F3.2、1/500秒、ISO:100 IrfanViewで補整



G9X 28mm相当 F4、1/1250秒、ISO:250

広角端でパッと撮るだけの撮影ではやはり1型センサーのG9Xが有利ですね。
ただし、上の構図のように仰角で撮る場合、モニターが角度可変のHX-90Vが圧倒的にアングルを決めやすいので、そういうポイントも付加すると、HX-90Vの機動性は捨てがたいものがあります。
HX-90Vの液晶モニターは角度可変なので、仰角撮影が楽



(2020/10/03 updated)

シェア
   Twitter   LINE

目次へガバサク談義トップ    次へ2020年代のコンパクトカメラ論(詳細版)

  takuki.comのHOMEへ
(takuki.com のHOMEへ)