PS-V Vision改造日記1



98/10/6

↑ タヌパックスタジオの隅に置き忘れられたようになっているPS-V Vision。愛称「HELLEN」。
 386にちょこっと小細工した486もどきのCPUと170MBのハードディスク。
 とても今では使い物にならず、Windows3.1でCUBASEを動かしていた。
 で、これを改造してWindows95がサクサク動くマシンにしようと思い立った。
 しかし、まずやらねばならないのは書斎の掃除かもしれないなぁ。 ↓


 

■HELLENの改造記録


 僕が最初に買ったパソコンはIBMのPS-V Vision。今から5年くらい前だっただろうか。
 かみさんが仕事に必要だというので、PC-98を買った。最初は「ワープロで十分さ」と強がっていたが、ページプリンタの威力やATOKの賢さに感心し、自分用のマシンとして、翌月には負けじとVisionを買ったのだった。
 が、「なぜわざわざDOS-Vを買うのか?」と、かみさんから怒られたものだ。当時はまだ周辺機器やメディアもほとんどが98のものばかりで、近所の店では互換機用のケーブルやマウスすら手に入りにくいという状況だった。今では完全に逆転したから、隔世の感がある。
 ヘレンと名付けて、いろいろ奮闘したのだが、それも遠い想い出(実際にはついこないだのことなのに……)。
 その後、「ポチ」と命名したノーブランドのノートPC(486DX4/100Mhz)を買い、さらにPentium133Mhzのノート(現在の愛機。愛称は「ジロ」)と至っている。
 ハードディスクは170MBと小さいし、何しろ遅いので、だいぶ前にスタジオへ持ち込み、CUBASEというシーケンサーソフト(WINDOWS3.1版)を入れていたのだが、どうもパソコンでシーケンスするというのが性に合わない。画面が小さくても、一体型の専用シーケンサーのほうが肌に合うのだ。2、3回使ったが、ずっと放り出してしまっていた。
 ところが最近、昔のマシンに、新しいSOCKET7用マザーボードを入れてよみがえらせる「レスキューキット」なるものがあることを知った。悩んだ末に、まあ、趣味の一環として、VisionをWindows95マシンに改造することにした。
 幸か不幸か、我が家にはCYRIXのMX200というCPUが余っている。これも動機の一つになった。
 レスキューキットは、アイデクソン中央という会社で販売されている。Visionの他にも、IBMの旧型Aptiva、富士通のFMVシリーズ、コンパックのプロライン、パナソニックのWoody、日立のFLORA1010、エプソンのエンデバーAT-6500などなど、対応機種は多い。それらを430TXベースのマシンに生まれ変わらせるマザーボードというのが「レスキューキット」の中身で、CPUやメモリ、ハードディスクなどは自分で用意することになる。レスキューキットの値段は29800円。同程度の一般マザーボード(ATやATX)に比べると2倍の値段だが、ビデオはオンボードで搭載されているし、これを高いと考えるかどうかは難しいところ。

 他に、新宿のドスパラでメモリ(32MB、72ピンSIMM×2、@4980円×2)、富士通製のIDEハードディスクMPC3043AT(4.3GB、@19800円)と、TEKRAMのSCSIボード(DC-390ue、@9980円)を購入。CPUはずっと前に買ったものが余っていたのだが、CYRIX MX200は、今買えば4000円くらいである。だから、今回の改造費用は、SCSIボードをつけなければ、基本的には総額で約6万円ということになる。
 いちばんの不安は、内蔵CD-ROMドライブがWindows95でちゃんと動くのかということだった。OSR2はなぜか一部のDOS-Vショップで売られている。それをもとにインストールFDディスクを自作する。前のDOS用CD-ROMドライバーはWindows95のDOS7で動くのだろうか?
 手を着ける前に、これだけは確認しておいた。
 Windows95の起動ディスクから、適当にいらなそうなものを外して、VisionのCONFIG.SYSを参考にして、CDROMDOS.SYSをコピー。CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATは次のように記述した。

●CONFIG.SYSの中身

DEVICE=BILING.SYS
DEVICE=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICE=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICE=JKEYB.SYS
DEVICE=HIMEM.SYS
lastdrive=H
DEVICE=CDROMDOS.SYS /D:IBMCD001 /SBP:220
 ↑  これがDOS用CD-ROMドライブの記述。これを加える。

●AUTOEXEC.BATの中身

MSCDEX /D:IBMCD001 /M:10

 これで、Windows95の起動ディスクから立ち上げてみると、ちゃんとWindows95(のDOS)が立ち上がり、CD-ROMドライブも認識された。
 試しにこのままの状態で、OSR2のCD-ROMを起動すると、セットアップ画面になった。↓


↑まず、改造前にWindows95の起動ディスクからVisionの内蔵CD-ROMドライブが動くかどうかを確認。無事に動いた。


 では、さっそく改造に取りかかろう。その前に、Visionを置いて作業する場所を確保せねば。
 書斎の机の後ろ側はこんな状態。

↑まったくごみためと化している机。ここを空けなければ……。


 でもまあ、これは改造とは本質的には関係ない部分なので、割愛(実際にはまだ片づいてなくて、いちばんの問題なのだが)
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